【世の中の真相】海外FX業者のライセンス登録は信用できるのか!?
『世の中の真相に迫ります。』
皆さん、こんにちは。
FXパフュプリムソルジャーの前田さんです。
海外FX業者を選ぶ際に、信用性・信頼性の一つの判断基準として、どこかしらの国の金融商品取引業者にライセンス登録を保有しているかどうかを見ている方は多いと思います。
金融ライセンスに登録していれば、確かにある程度信頼性があるブローカーであると言えるでしょう。
しかし、いざ蓋を開けてみると、ライセンスによって登録の難しさや監視・規制の厳しさはピンキリだったりします。
お金を払えば、名前だけ貸してくれるライセンスもあれば、厳しい条件を満たさないと認めてくれないライセンスもある為、事前にどの程度信用に値するのか確認しておいた方がいいでしょう。
過去にあった実例なども踏まえながら、実際にライセンス登録を保有しているという事を、どの程度の判断基準として用いればいいのかを検討してみたいと思います。
結論から言いますと、以下内容が私の考えです。
- ライセンス取得に厳格な条件を課している国の金融ライセンスを保有しているのであれば、海外FX業者を選ぶ際の一要因として判断していいと思う。
- しかし、必ずしも絶対に安全・安心というわけではないので、過度にライセンスを信じすぎるのは危険が伴う。
- マイナーな国の金融ライセンスは、評価に値しない為、おまけ程度に考えておく。
- 上記の事から、有事の際に備えて複数の業者に資産を分散させておく事が望ましいと判断する。
それでは、詳しく解説していきます。
各国のライセンス
一般的に、金融庁の登録が厳格だと言われている国は以下の通りです。
- イギリス(FCA)
- キプロス(CySec)
- ニュージーランド(FSP)
そのため、3つの内どこかのライセンス登録を保有している海外FX業者は、出金拒否や詐欺被害にあるリスクは小さいと考えられ、口座開設を推奨しているサイトが多いです。
なお、日本人が一番人気のある海外FX業者XM Tradingは、セーシェルの金融庁(FSA)により認可されています。
セーシェルの金融庁の登録は緩いと言われていますが、XMTrading(Trading Point (Seychelles) Limitedが提供しているサービス名)と同じグループであるXM(Trading Point Holdings Ltdが提供しているサービス名)は、キプロスの金融庁(CySec)のライセンス登録を保有しています。
ごちゃごちゃして分かりづらいですが、XMとXMTradingは異なるサービス名です💦
キプロスの金融庁(CySec)のライセンス登録は、厳格な要件が課されているので、XMとXM Tradingはグループ総体として、信用性が高いと言われています。
ちなみに、FBS、HOTFOREX、iFOREX、XLNTradeなどもキプロスの金融庁(CySec)のライセンス登録を保有しています。
ちなみに、個人的な見解だとそのサービス内容も踏まえて、iFOREXとXLNTradeは特にオススメです。
Bitwalletが海外FX業者AXIORYと提携解除
一般的に優良な業者と評価されていたAXIORY(アキシオリー)は、自身は規制の緩いと言われているベリーズの国際委員会(IFSC)のライセンス登録しか保有していませんでした。
しかし、その親会社(R Capital Solutions Ltd)が、キプロスの金融庁(CySec)のライセンス登録を保有していた為、信用性が高いと見なされていました。
しかし、事件は起こります。
2019年2月11日(月)、電子決済サイトであるBitwallet(ビットウォレット)から一通のメールが届きます。
そこに記されていたのは、海外FXブローカーであるAxioryとの提携を解除し、2月末で終了するという内容です。
お客様各位
【注意喚起】AxioryGlobal社との契約解除について
日頃より、bitwalletをご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、当社は、2019年2月28日 24:00(シンガポール時間)を以て、Axiory Global社(Belize)への、決済及びウォレットの提供を全面的に中止いたします。
同社は、2018年12月、これまでのメインバンクであったSparkasseから銀行取引停止処分を受けたことを確認しており、2019年2月現在、お客様への返金手段は非常に限られていると見受けられます。
当社(bitwallet)をご利用になりAxiory社へ入金したお客様は、お客自身の資産保全のため、早急にお引き出しいただく事を強くおすすめいたします。
ご利用中のお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、早期の対応を重ねてお願いいたします。
AxioryGlobal社との契約解除に関するご質問等は、サポートデスクまでお問合せください。
メール本文には、出金拒否のリスクが指摘されています。
(なお、2019年5月13日現在、実際に出金拒否があったという話は聞いていません)
この事から分かるように、親会社あるいは関連会社が厳格な国の金融ライセンスを保有していても、100%信用する事はできません。
この件に関しては、AXIORYサイドもプレスを発表しています。
お客様各位
新提携銀行のお知らせ
平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
この度、リヒテンシュタイン公国にございますユニオン銀行 (スイス管轄下)、ならびにドバイにございますDoha銀行との提携を開始いたしました。
リヒテンシュタイン公国は、信用格付け会社世界最大手の一つ、スタンダード&プアーズ社の格付けにおいても、最高位のトリプルA「AAA」の評価を受けている国です。
この度のユニオン銀行との提携に伴い、自動ID認証システムJumioを導入する運びとなりました。ご入金額に応じて、順次お客様にご登録の案内を、お送りさせて頂いております。
また、お客様への感謝として薄謝ではございますが、ボーナスについてもご案内させていただいておりますので、お受け取りになられましたらぜひご一読いただき、Jumioのご登録をお願いいたします。
Jumioのご登録を頂けました後、お客様の資金はユニオン銀行にて保全されます。
お客様の大切な資金を、世界で最も高い格付けのリヒテンシュタイン公国下の、セキュリティーの高い銀行下にて保全させていただく運びとなります。
お客様がトレーディング口座に資金をお送りされる機会を失うことは決してございませんのでご安心ください。
現在、弊社ではお客様がよりシンプルに、スムーズに、そして安全に資金をお送り頂けますよう、入出金手段を提供する複数の会社と契約済みでございます。
これらは、弊社が重視しております、コンプライアンスの観点に適った入出金方法となります。
今月末までには、お客様がより効率的に資金移動が行えますよう、複数の入出金方法を兼ね備えた決済会社や、国内銀行送金が可能なペイメントサービスの導入も発表予定です。
2011年より市場参入したAxioryですが、お客様にハイスタンダードなサービスをこれまでも、そしてこれからも提供して参ります。 今月、お客様にはペイメントサービスを含め大幅な刷新の発表をいたしますので乞うご期待ください!
Bitwallet社との提携の終了につきまして
Bitwallet社からの「AxioryGlobal社との契約解除について」なるニュースレターをお受け取りになり、弊社へもお問い合わせを頂いております。 弊社は、Bitwallet社との業務提携を2019年2月28日をもって終了いたします。
ですが、Bitwallet社によるニュースレターにございます
「2018年12月、これまでのメインバンクであったSparkasseから銀行取引停止処分を受けたことを確認しており、2019年2月現在、お客様への返金手段は非常に限られていると見受けられます。」つきまして、情報の正確性を欠くものでございます。昨年末に、Sparkasse銀行がユーロ圏外の金融機関へのサービスの終了したこと(Sparkasse銀行はこの決定を公表しております。)に伴い、業務提携を円滑に終了いたしました。
銀行取引停止処分等は受けておりません。
私たちAxioryは、最も正確な情報を、お客様に最善と判断したタイミングにて提供すべく日々努めております。
また、Axioryは本年、2019年に新時代へと進むべく準備を進めており、近日中にお客様へ公表いたします。
お客様に、お気に召していただけるものと確信しております。
AXIORYグループは、今後もお客さまのご要望にお応えすべく、透明性の高いサービスを提供できるよう取り組みます。
今後ともAXIORYを宜しくお願いたします。
上記内容をまとめてみましょう。
- リヒテンシュタイン公国のユニオン銀行、ドバイにあるDoha銀行と提携開始済。
- Doha銀行が提供する自動ID認証システムJumioを導入。
導入後、ユニオン銀行にて信託保全を行う。 - Bitwallet社とは、2019年2月28日をもって業務提携を終了。
- Bitwallet社によるニュースレター記載の 「2018年12月、これまでのメインバンクであったSparkasseから銀行取引停止処分を受けたことを確認しており、2019年2月現在、お客様への返金手段は非常に限られていると見受けられます。」は事実と異なる。
- AXIORYは、Sparkasse銀行から銀行取引停止処分を受けてはいない。
Sparkasse銀行は、ユーロ圏外の金融サービスを終了したため、AXIORYと円滑に業務提携を解除した。
ちなみに、キャッシュバックサイドのtaritariはAXIORY寄りの見解を表明しています。
Axioryの以前のメインバンクであるSparkasseも発表をしています。
Sparkasse has decided to restrict non-euro payments to certain sectors, the bank’s chief risk officer, Dominic Fisher, confirmed.
非ヨーロッパ(ユーロ圏外)のファイナンス事業を終了すると記載されており、bitwallet側の発表が間違っているのではないかという風に見受ける事ができます。
Axiory側はBitwallet側の内容は「情報性を欠く」と意見しており、Bitwallet側はAxioryは信用に値しないから取引を中止していると取れるので、結局、どちらの言い分が正しいのか分かりません。
いずれにしても、このような騒動が勃発する事自体に、運営体制に何か問題点があるのではないかという印象も拭えません。
可哀想ではありますが、利用者の立場からすると、あえて火中の栗を拾いに行く必要はないという事になります。
オフショアブローカーに関して
業者によっては、とりあえず、ライセンス登録を保有していれば信用されやすいから、緩い国のライセンス登録を保有しようという発想になるものです。
しかし、実は別の理由で、緩い国のライセンス登録をしている海外FX業者も存在しています。
それが「オフショアブローカー」です。
オフショアとは、直訳すると「海岸線の外側」という意味で、企業実態とは別の第三国に会社を設立している事を指しています。
オフショアブロカーは、ライセンス登録している国とは、別の国に本社を置いて運営しているわけです。
もしかしたら、インチキくさいと感じる方も多いかもしれませんが「節税という点では合法的」で、どこにも違法性はありません。
オフショア営業のメリットとして、先のライセンス登録が緩い事に加えて、営業国の国外の収入に関して税金面で優遇されるという利点があります。
つまり、金融ライセンス登録の条件が緩い国は「国内で営業しないことを条件に、国の外から得た利益に税金がとられない」というタックスヘブンの形をとっているところが多いのです。
典型的なケースが、イギリス領バージン諸島(通称BVI)やセーシェル、ベリーズといった国です。
こちらのオフショア法人の場合、節税対策だけで会社をおいており、いわゆるペーパーカンパニーが殆どです。
知らない島にある会社に不安を感じるかもしれませんが、これはFX業者自身の節税対策に過ぎず、リアルオペレーションはまた別です。
XMTradingも、2016年からセーシェルの法人を設立しています。
(冒頭に述べた通り、同じグループであるXMは、審査が厳しいキプロスの金融庁(CySec)のライセンス登録を保有しているので、グループ総体として、信用度が高い)
このメリットを享受する為、条件が緩い国のライセンスを保有しながら、当該国以外の国で営業をするわけです。
「国内で営業しないこと」が条件なので、自国民を守る必要がなく、金融ライセンス登録の条件も緩く、当然、当該国の金融庁の監視も緩くなります。
つまり、海外FX業者が、タックスヘブン目的で、ライセンス登録を取得している場合には、ライセンス登録を保有しているが、基本的には当該海外FX業者の信用性の補完にはならないと考えた方がいいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
海外FX業者を選ぶ際に、ライセンス保有は一定の判断材料にはなりますが、オフショアブローカなどのように、各業者で色々な思惑があり、100%信用するのは危険だという事をお伝えさせて頂きました。
優良な業者だと言われていたAxioryの様な一件もありますし、最終的にはリスク分散をしっかりとして、自分の身は自分で守るしかありません。
最終的な結論として、XMTrading、iFOREX、XLNTradeの様な厳格なライセンスを保有している業者で、資産を分散させながらトレードしていくといいでしょう。
皆さんのご武運を祈ります。